1. 最大の特徴:3つの「モード」を理解する
viが初心者を混乱させる最大の理由は、**「キーを押しても文字が入力できるとは限らない」**という点です。viには主に3つのモードがあり、これを行き来して操作します。
① コマンドモード(初期状態)
viを開いた直後の状態です。ここでは文字入力ではなく、「コピー」「削除」「カーネルの移動」などの命令をキーボードで行います。
- i を押すと「入力モード」へ。
- : (コロン)を押すと「末尾再コマンドモード」へ。
② 入力モード(インサートモード)
文字を打ち込むためのモードです。画面の下に -- INSERT -- と表示されます。普通のメモ帳と同じ感覚で文字が打てます。
- Escキー を押すと「コマンドモード」に戻ります。(超重要!)
③ 末尾再コマンドモード(コマンドラインモード)
保存や終了、検索など、エディタ全体に対する命令を出すモードです。コマンドモードで : を打つと、画面の一番下にカーソルが移動します。
2. 【最優先】絶対に覚えておくべき「終了」の呪文
viに入って一番困るのが「終わらせ方がわからない」ことです。以下の手順を暗記してください。
- Escキー を何度か押す(確実にコマンドモードに戻るため)
:q!と入力してEnter(保存せずに強制終了):wqと入力してEnter(保存して終了)
3. コマンドモードで使える「時短の魔法」
マウスが使えない代わりに、コマンドモードではキーひとつで強力な操作が可能です。
- x: カーソル位置の1文字を削除
- dd: カーソルがある「行」をまるごと削除(カット)
- yy: カーソルがある「行」をコピー(ヤンク)
- p: コピー(またはカット)した内容を貼り付け
- u: 操作を一つやり直す(Undo)
LinuC試験では、これら1文字のコマンドの意味がよく問われます。
4. カーソル移動もキーボードで
プロのエンジニアは矢印キーすら使いません。ホームポジションから手を動かさないために、以下のキーで移動します。
- h: 左
- j: 下
- k: 上
- l: 右
最初は戸惑いますが、慣れるとブラインドタッチのまま爆速で移動できるようになります。
5. 検索と置換
大量の設定ファイルから特定の項目を探すのも簡単です。
/キーワード: 下方向に向かって検索?キーワード: 上方向に向かって検索- n: 次の検索候補へ移動
まとめ:なぜ現代でもviを使うのか?
「VS Codeとかもっと便利なエディタがあるのに、なぜ不便なviを学ぶの?」と思うかもしれません。理由はシンプルです。
- どこにでもある: どんなに古くて最小構成のLinuxサーバーであっても、viだけは必ずインストールされています。
- 軽い: ネットワークが激重な環境でも、文字データだけで済むviなら快適に操作できます。
- エンジニアの共通言語: LinuCだけでなく、世界中のインフラエンジニアにとってviを使えることは「免許証」のようなものです。
最初はストレスを感じるかもしれませんが、**「迷ったらEscキー!」**という合言葉を胸に、少しずつ触ってみてください。

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