【迷子にならない】Linuxのディレクトリ構造を徹底攻略!「/」から始まる住所のルール

Linuxを操作し始めて、最初に戸惑うのはファイルやフォルダの並び方です。「デスクトップはどこ?」「設定ファイルはどこにあるの?」

実は、Linuxのディレクトリ構造(フォルダの仕組み)は、世界共通の「FHS(Filesystem Hierarchy Standard)」というルールで厳格に決まっています。このルールを知ることは、Linuxという巨大な図書館の「索引(インデックス)」を手に入れるようなものです。

今回は、LinuC 101試験でも最頻出となるディレクトリ構造について解説します。

1. 全ては「/(ルート)」から始まる

Windowsでは「Cドライブ」「Dドライブ」と、記憶装置ごとに頂点が存在します。しかし、Linuxの世界では、全てのファイルやフォルダは「/(ルート)」と呼ばれるただ一つの頂点から枝分かれしています。これをツリー構造と呼びます。

どんなに巨大なサーバーであっても、入り口は必ず「/」です。まずはこのイメージを強く持ちましょう。

2. これだけは覚えよう!主要ディレクトリ10選

LinuC試験に合格するため、そして実務で迷子にならないために、絶対に外せないディレクトリを紹介します。

① /bin(バイナリ)

lsやcpなど、一般ユーザーも管理人も、みんなが使う基本的なコマンドが入っています。「bin」は「binary(バイナリ=実行ファイル)」の略です。

② /sbin(システム・バイナリ)

shutdownやrebootなど、システム管理(rootユーザー)が使う重要なコマンドが入っています。一般ユーザーは通常、ここにあるコマンドを直接実行することはできません。

③ /etc(エトセトラ)

ここは超重要です。システムの設定ファイルが全て集まっています。「Linuxの設定を変えたければ、まず /etc を見ろ」と言われるほど、エンジニアが最も頻繁に訪れる場所です。

④ /home(ホーム)

一般ユーザーたちの個室が並んでいる場所です。例えば「tanaka」というユーザーを作ると、/home/tanaka という自分専用のフォルダが作られ、そこに個人のファイルを保存します。

⑤ /root(ルートの家)

システム最高権限者である**「rootユーザー」専用のホームディレクトリ**です。一般ユーザーの部屋が/homeにあるのに対し、王様(root)だけは別格の/rootという場所に部屋を持っています。

⑥ /var(バリアブル)

「variable(可変)」の略で、頻繁に中身が書き換わるデータを置く場所です。

• ログファイル: システムの動作記録

• メール: 届いたメールの一時保存

など、放っておくとどんどん容量が増えていくファイルたちの住処です。

⑦ /tmp(テンプ)

「temporary(一時的)」の略。一時的な作業用ファイルを置く場所です。誰でも自由に使えますが、再起動すると中身が消えてしまう設定になっていることが多いので、大切なデータは置いてはいけません。

⑧ /dev(デバイス)

ハードウェアそのものを「ファイル」として扱います。

Linuxの面白い哲学に「全てはファイルである」という言葉があります。マウスもキーボードもハードディスクも、この/devディレクトリの中にファイルとして存在しています。

⑨ /proc(プロセス)

実行中のプログラム(プロセス)の情報が詰まった特殊な場所です。実はここ、ハードディスク上のファイルではなく、メモリ上の情報をファイルのように見せている「仮想的なディレクトリ」なんです。

⑩ /boot(ブート)

Linuxが起動するために必要なファイルが入っています。ここをうっかり消してしまうと、二度とLinuxが立ち上がらなくなるという、文字通り「心臓部」です。

3. なぜ「場所」が決まっているのか?

「どこに置いてもいいじゃないか」と思うかもしれませんが、場所が決まっていることには大きなメリットがあります。

1. 自動化しやすい: どのLinuxを使っても、設定ファイルが/etcにあると分かっていれば、自動で設定を書き換えるプログラムを簡単に作れます。

2. 管理が楽: 「ログが溜まってディスクがいっぱいだ!」という時は、迷わず/varを調べれば解決します。

3. セキュリティ: 「ここには大事な実行ファイルがあるから、勝手に書き換えられないようにしよう」といった権限管理を、ディレクトリ単位で効率よく行えます。

4. LinuC合格に向けた「歩き方」のコツ

LinuC 101の試験では、「Webサーバーの設定ファイルはどこにあるか?」「システムログはどこに記録されるか?」といった問題がよく出ます。

その時、ただ丸暗記するのではなく、

• 設定なら /etc

• ログなら /var

という「ディレクトリの役割」を理解していれば、知らないソフトの名前が出てきても正解を導き出せるようになります。

まとめ:ディレクトリはLinuxの「地図」

最初は呪文のように見える/binや/etcも、毎日触っているうちに「あ、あそこね」と近所のスーパーのような感覚で扱えるようになります。

まずは自分のパソコンの中にLinux環境を作って、cd(移動)やls(中身を見る)というコマンドを使って、このツリー構造を実際に探検してみてください。地図を使う事が、エンジニアへの第一歩です。

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